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初の歌舞伎観劇

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夏祭浪花鑑

夏祭浪花鑑


なつまつりなにわかがみ
私が初めて歌舞伎を観た時の演目です。

あらすじを簡単に説明しますと、

主人公が、さまざまな事情を抱え、我慢しながらも、ついには……斬り殺してしまった。

誰を?

そんなお話しです。ネタバレしてしまうので、誰かは伏せておきます。

私が日本舞踊を始めたことを知って、友人が歌舞伎観劇に誘ってくれたのです。

ル・テアトル銀座

私の初めての歌舞伎観劇の劇場は、ル・テアトル銀座でした。

夏祭浪花鑑の主人公、団七を演じるのは、皆様ご存知の市川海老蔵さん。

初めて観る歌舞伎が、市川海老蔵さんの歌舞伎ということが、どれだけラッキーなことなのか、その時の私はわかっていませんでした。
友人に感謝です。

目が合う距離

友人がとってくれた席は、4-11
4列目11番に座ってみると、演者さんと目が合うくらい近くて、ど真ん中の特等席!

私は首を降らないと、視界に舞台がおさまらない、そんな位置でした。

私は、今をときめく市川海老蔵さんが、どのような演技をするのか、とてもワクワクしながら幕が上がるのを待ちました。
そして、友人の薦めにより、イヤホンガイドを借りました。イヤホンガイドのおかげで、物語の内容がよくわかり、借りて良かったです。借りなかったら、物語がよくわからなかったかもしれません。

柝の音

いよいよ柝が入ります。そう!大相撲のあの音です。拍子木をたたく音が早まり、舞台の幕が開きます!

その瞬間、舞台がパッと明るくなり、盛大な拍手が起こりました。

成田屋あ!

大向うのかけ声もあがり、お芝居が始まりました!

どうやら、市川海老蔵さんは、最初から舞台にいるわけではなさそうですが、他の役者さんが演じてるさまや、江戸時代を切り取ってきたような大道具のセット、舞台右上に平安時代を思わせるような御簾があり、その後ろには、三味線と義太夫の人が正座をして、とても素敵な世界観を創造しております。この世界観、好きです、大好きです。
私はこういうのを求めてました。

物語は進み、いよいよ海老蔵さんの登場です。海老蔵さん演じる主人公、団七は、髪と髭がボーボーの、背中を丸めて、しょぼくれた、背の高い男。

牢屋に入れられてましたが、放免の為、役人に紐で繋がれて、役人の後をついていきます。

私は、最初、それが海老蔵さんとはわからなかったのですが、そのしょぼくれた団七をみて、なぜだか胸がドキドキし始め、明らかに心臓の鼓動が早くなったのを感じました。

続く

森のCLUB日本舞踊 事務局