夕月船頭と高千穂峡
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夕月船頭
夕月船頭
私が華音先生に教わった踊りに、夕月船頭という日本舞踊がございまして
船頭さんになりきって、船を漕いだり、手拭いを鉢巻にしたり、おーい、取り舵ぃ!という台詞があったりして、江戸時代のワンシーンを切り取ったような演目でございます。
こちらの踊りは、まだ人前では披露しておりません(笑)
五耀會(ごようかい)という日本舞踊のグループが開催している、日本舞踊の誘い、というイベントがありまして、そこで、メンバーの花柳基さんが、夕月船頭を踊ってるのを観て、それを華音先生にお話ししました。
すると、私も夕月船頭にチャレンジさせてもらえることになりました。
いつか、人前で披露する機会がありましたら、誰か私を止めてください(笑)
そして、私は夕月船頭というと思い出すことがあります。
それは、私が高千穂峡で手漕ぎボートに乗った時のことでございます。
高千穂峡
高千穂峡
私は常々、あの高千穂峡の素晴らしい景色の写真を見るたびに、行ってみたいと思っておりました。
そして、エイッ!と高千穂峡に行ってみますと、あの素晴らしい景色を、ボートに乗って見れるというではありませんか!
私と同期は、早速、手漕ぎボート乗り場に行き、今か今かと、ワクワクしながら列に並び、その時を待ちました。
列に並ぶ方たちも、私たちと同じ気持ちのようです。
1組、2組、と乗り込んでいき、いよいよ私たちの番がやってきました。
船を漕ぐのは私です。
私は自信満々に船を漕ぎ出しました。
すると、あれ?
思うように進まない…
力が足りないのかな?
私は、んんっ!っと力を入れました。
すると、あれ?
船が回転しだした…
左の力が弱いのかな?
私は左手に力を入れて、船を漕ぎました。
船は私の行きたい方向には行かず、ゆっくり回転しております。
同期が何か言ってた気がしますが、必死の私の耳には届きません。
そうこうしてるうちに、行きたい方向とは反対の方の、ロープが張ってあるところにきてしまいました。
きれいな景色を見に行くはずの船が、景色とは反対方向の、ロープの張ってある水辺で進めずにいる状況は、ボート乗り場に並んでいる人々の注目を集めております。
とても恥ずかしいです。
このピンチをどう切り抜けたらいいのか、私は必死に思考を巡らせました。