日本舞踊とは4
目次
日本舞踊とは
日本舞踊とは、日本に古くから伝わり、紡がれてきた芸能からさまざまな要素を取り入れた舞踊でございます。
古事記や日本書記以前の時代より、アジア大陸や朝鮮半島から伝わった楽舞や、日本古来、神事において神様に奉納するため奏される歌舞の神楽、また、能のもととなった猿楽に強く影響を与えた田楽などが融合し、舞台芸術を目的として紡がれてきている舞踊でございます。
楽舞とは
がくぶとは音楽と舞で、両者を区別しない総称に用います。
田楽
田楽とは
でんがくとは、平安時代に成立した楽や踊りなどから成る、日本の伝統芸能でございます。
田植えの前に豊作を祈る田遊びから発達したとも、渡来のものであるとの説もあり、その由来には、未解明な部分が多いそうでございます。
特徴としまして
・びんざさらを用いる
・腰鼓など、特徴的な太鼓を用いる
・風流傘など、華美、異形な被り物をする
・踊り手の編隊が対向、円陣、入れ違いなどを見せる舞踊である
という特徴があるそうでございまして、2020年3月16日時点で、25件の田楽が重要無形民俗文化財に指定されているということでございます。
猿楽
猿楽とは
さるがくとは、室町時代に成立した日本の伝統芸能で能の前身でございます。
能は、江戸時代まで猿楽と呼ばれ、狂言とともに能楽と総称されるようになったのは、明治以降ということでございます。
現在、能楽と称されている芸能の起源について正確なことはわかっていないそうですが、7世紀頃に中国大陸より日本に伝わった、日本最古の舞台芸能である伎楽や、奈良時代に伝わった散楽に端を発するのではないかと考えられているそうでございます。
伎楽
伎楽とは
ぎがくとは、日本の伝統演劇のひとつ。
日本書記によりますと、612年、推古天皇の時代に百済人、味摩之(みまし)によって、中国南部の呉から伝えられたということでございます。
行道という、法会で僧が行列して読経しながら練り歩く一種のパレードと、滑稽味をおびた無言劇で構成され、飛鳥時代から奈良時代に、寺院の法会でさかんに上演されたそうでございます。
散楽
散楽とは
さんがくとは、日本の奈良時代に大陸から移入された、物真似や軽業・曲芸・奇術、幻術、人形まわし、踊りなど、娯楽的要素の濃い芸能の総称でございます。
日本の諸芸能のうち、演芸など大衆芸能的なものの起源とされているということでございます。
このように、さまざまな芸能から影響を受けて今日の日本舞踊がございまして、また少しずつご紹介していきたいと存じます。