藤娘と芝翫奴
目次
- ○ 藤娘
- ・ふじむすめとしかんやっこ
藤娘
大田区のアプリコホールで歌舞伎観劇した時の、河内山の次なる演目は藤娘でした。
藤娘
日本舞踊といえば、この藤娘が思い浮かぶ方も多いのではないかと思えるほどのメジャーな演目、藤娘。
もともとは絵から出てきた娘さんが踊るという趣向の舞踊だったそうですが、現在では、藤の精が思い通りにならない男心を嘆き踊り、その後、お酒に酔って踊って、やがてお寺の鐘が鳴り、夕暮れとともに去っていくという演目でございます。
藤の精を演じるのは、歌舞伎俳優、若手女形の中村児太郎さん。
近年、中村児太郎さんはメキメキ力をつけ、恐ろしいほどのスピードで、めざましい成長を遂げてるように感じます。
このめざましい成長の裏の、中村児太郎さんのとてつもない努力と、積み重ねてるものが伝わってくるようでした。
今後の中村児太郎さんの活躍が楽しみです。
ふじむすめとしかんやっこ
坂東玉三郎さんの藤娘のDVDをよく見てた私は、藤の精が酔っ払って踊るところの手振りが品があってすごく好きなので真似してました。
坂東玉三郎さんの藤娘は、可愛らしくてとても品があり、藤の精の女性から、教養と知性を感じ、そして色香漂い、とても男性が演じてるとは思えない美しさです。
また、玉三郎さんが醸し出す空気が、なんとも言葉にしがたい世界観を醸成しております。
今後も玉三郎さんの作品から目が離せないですね。
そして、大田区のアプリコホールでの、次なる演目は芝翫奴でございます。
主人とはぐれた奴(武士の家来)が主人の真似をしたり、踊ったりして、再び主人を探しに行くお話しでございます。
奴を演じるのは、中村国生さんこと、当代中村橋之助さん。
この時の、中村国生さんの踊りがすごかったので、後日、華音先生にこのことをお話ししましたら、中村国生さんの踊りは各方面で、評判になってるとのことでした。
素晴らしい踊りに出会えますと、観にきて良かったと思えます。