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浮かれ坊主

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浮かれ坊主

浮かれ坊主

私が、この浮かれ坊主という日本舞踊の演目を初めて知ったのは、にっぽんの芸能というテレビ番組でした。

この浮かれ坊主という演目は、江戸時代の願人坊主という大道芸人の真似をして、派手な色のふんどしに、黒の法衣をまとった半裸姿で、自分の身の上話しを面白おかしく見せたり、江戸時代に流行った、悪玉踊りを軽快に踊って見せたりする演目でございます。


この時、浮かれ坊主の主人公を演じていたのは、当代尾上菊之助さんでした。

華音先生に踊りを習うまでわからなかったのですが、踊りの動きや振りが、全部決められていることがわかるようになりますと、この浮かれ坊主の動きや振りも、その場のアドリブで動いているわけではなく、1つ1つの動きが決められていることを想像しながら観れるようになっていました。

そうしますと、この、尾上菊之助さんの想像を絶するお稽古量の多さ、そして、尾上菊之助さんの中に、どれだけの踊りの振りや動きや演目が入ってるのだろうか、と思うようになりました。

尾上菊之助さん

そして、その番組に出演していた尾上菊之助さんは、紋付き袴姿でとても堂々として、品があり、声もきれいで礼儀正しく、なんて素敵な方なのだろう、と思いました。

その後、私は、尾上菊之助さんの歌舞伎を観るようになりました。


特に尾上菊之助さんの女形はとても素晴らしく、また人気も高いようでございます。

そして、男形はといいますと、テレビで観た、品があって礼儀正しい菊之助さんとは違いまして、とても男くさく、また、べらんめえ口調が似合うといいましょうか、台詞と声がとても素敵です。


私が歌舞伎座で、尾上菊之助さんの春興鏡獅子を観た時は、舞台からとても近い席だったので、菊之助さんの緊張感が伝わってきて、こちらもすごく緊張したのを覚えております。

古典歌舞伎といい、新作歌舞伎といい、今後も、尾上菊之助さんから目が離せないですね。

尾上菊之助さんの活躍がとても楽しみです。