日本舞踊と雅楽3
目次
うたいもの
それでは、現在において三つに大別される雅楽の、3番目のうたいものにまいりたいと存じます。
謡物(うたいもの)
日本古来の民詩や漢詩に節付けをした声楽で、大陸からの渡来楽器による伴奏を伴う平安期に新しく作られた歌曲ということでございます。
そこには、催馬楽、朗詠など、とございます。
こちらも聞き慣れない言葉なので、調べてみましょう。
催馬楽と朗詠
催馬楽とは
さいばらとは
平安時代の古代歌謡でございます。
元来存在し、庶民の間で歌われていた、各地の民謡・風俗歌の歌詞に、外来楽器の伴奏を用いて、新しい旋律の掛け合い、音楽を発足させたものにございます。
遊宴やお祝いの宴に歌われ、9世紀から10世紀にかけて隆盛したということでございます。
朗詠
ろうえいは日本の歌曲の一形式で、和漢の名句を吟唱するものでございます。
今日の詩吟とほぼ同じ性格を有するもので、貴族の正式な宴など、様々な機会に歌われたそうにございます。
詩吟
しぎんは漢詩や和歌などを、独特の節回しで歌う芸能にございます。
雅楽の原義
宮内庁式部職楽部による定義では、宮内庁式部職楽部が演奏する曲目の内、洋楽を除くもの、とされているとのことでございます。
多くは、宮廷音楽として継承されておりますが、平安時代に行われた楽制改革により、かなり日本風に変化したそうにございます。
このような雅楽の歴史を鑑みますと、日本舞踊と雅楽の関係は非常に興味深いものがあると存じます。
日本舞踊はそのほかにも、さまざまな芸能からいろいろな手法を取り入れて、今日の日本舞踊の姿があると考えられますので、他のさまざまな芸能も、少しずつ投稿していきたいと存じます。