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予祝芸能と言霊

目次

よしゅくげいのう

予祝芸能とは、伝統芸能を信仰の面からとらえた時の、萬歳や春駒など、新春をことほぐ芸能や、農作業のあらましをあらかじめ一通り演じて順調に稲が実るように祈願する田遊び、御田などでございます。


萬歳とは

まんざいとは、新年の言祝ぎの話芸として興り、漫才の元となった日本の伝統芸能でございます。


春駒とは

獅子舞同様、予祝のための正月の門付け芸の一つでございます。正月に各戸を回り、馬の首の形をしたものを持ったり、また、これにまたがったりして歌い踊ることや、それによって金銭などを受け取る芸人を指したそうにございます。


あらかじめ祝福することにより、そのことの実現を祈るもので、その背景には言霊の信仰・思考法があるということでございます。

ことだま

言霊とは、日本において、言葉に宿ると信じられた力のことを指し、言魂とも書くということでございます。


声に出した言葉が、現実の事象に対して何らかの影響を与えると信じられ、良い言葉を発すると良いことが起こり、不吉な言葉を発すると凶事が起こるとされたそうにございます。

そのため、祝詞を奏上する時には、絶対に誤読がないように注意されたということでございます。
今日にも残る結婚式などでの忌み言葉も、言霊の思想に基づくものと考えられております。


たしかに、本当のことであったとしても、不吉なことを言う人のそばには近寄りたくない気持ちになりますし、明るい希望や、感謝の言葉を言う人のそばは、居心地よく感じます。

言葉に宿る力、言霊も芸能同様、日々を楽しく暮らす為に、ご先祖様が知恵と工夫を積み重ね、紡いできたことを考えますと、見えないところや知らないところで、その恩恵に預かっていることに感謝したいと存じます。