日本四大舞楽のひとつ2
目次
林家舞楽の伝承曲目
日本四大舞楽のひとつ、林家舞楽の伝承曲目は、燕歩・三台・散手・大平楽・喜禄・二ノ舞・還城楽・抜頭・蘭陵王・納蘇利の10曲ということでございます。
燕歩とは
えんぶとは、本来は鉾を振るという意味で「振鉾」というそうでございます。
通常は左方1人、右方1人、両方2人と3節続くということでございます。
三台とは
三台塩、天寿楽ともいわれ、古代中国小説の遊仙窟が原典ということでございます。
主人公が黄河上流の河原に使者として赴く途中に、山深い仙人の住む仙窟に迷い込み仙女たちの歓待を受けた後、名残惜しんで別れるという筋書きのようでございます。
この小説を献上された唐代の則天武后が気に入り、技芸としたのが始まりということでございます。
散手
散手とは
さんじゅとは、日本書記や古事記に記される、神功皇后が朝鮮半島の広い地域を平定した、三韓征伐の様子を舞にしたものといわれています。
神功皇后とは、日本武尊(やまとたけるのみこと)の息子・仲哀天皇(ちゅうあいてんのう)の后とされる人物ということでございます。
嵯峨天皇はこの曲を好み、得意としてたそうでございます。
太平楽
太平楽とは
たいへいらくとは、武具を用いて勇壮に舞う左方の武の舞の代表的な演目ということでございます。
文徳天皇が、それまでの住居から内裏に移るのに合わせ、武官の府の1つである左近衛府(さこんえふ)が作ったものということでございます。
舞を作ったのは近衞府(このえふ)の常陸澄継と伝えられておりますが、中国の王朝・秦の時代に、項羽と劉邦が会見した鴻門の会(こうもんのかい)で舞われた剣舞(つるぎまい)であるとの伝えが広がっているそうでございます。
近年では、武舞の代表として、萬歳楽とあわせて、天皇陛下の即位の礼では必ず舞われてるということでございます。
萬歳楽
萬歳楽とは
まんざいらくとは、平調に属する楽曲で、舞楽として上演されることが多い、有名な作品ということでございます。
平調とは
ひょうじょうとは、雅楽の調子の一つということでございます。
次回は、喜禄・二ノ舞を皆様とご一緒に見ていきたいと存じます。