日本舞踊と神楽2
目次
御神楽の前身
御神楽は、大嘗祭の清暑堂での琴歌神宴、賀茂臨時祭の還立の神楽、園韓神祭の神楽、岩清水八幡宮臨時祭の神楽がもとになったと伝えられております。
大嘗祭とは
だいじょうさいとは、天皇陛下が皇位継承に際して行う宮中祭祀であり、皇室の儀式でございます。
宮中祭祀とは
きゅうちゅうさいしとは、天皇陛下が国家と国民の安寧と繁栄を祈ることを目的に行う祭祀でございます。
祭祀とは
さいしとは、神様に感謝して祈りを捧げる儀式でございます。
清暑堂とは
せいしょどうとは、その昔、平安時代の平安京大内裏の豊楽院にある殿舎、いわゆる御殿や館のような場所でございます。
平安京大内裏と豊楽院とは
へいあんきょうだいだいりとは、現在の皇居と霞ヶ関の諸省庁の機能を持った街でございます。
ぶらくいんとは、お祝いごとの宴や、外国の使節を歓待した施設でございます。
琴歌神宴とは
きんかしんえんとは、859年〜877年の間に、豊楽院の清暑堂において、琴歌の音楽に合わせた舞踊を、神様に捧げる儀式として成立し整備された、神楽の前身と伝えられております。
賀茂臨時祭の還立の神楽
御神楽のもととなったうちの1つといわれている
かものりんじさいのかえりだちのかぐらとは
賀茂臨時祭は、889年に始まり、応仁の乱以降、いったんは途絶えましたが、1814年に再興された後、1870年に廃止になった京都の上賀茂神社と下賀茂神社のお祭りでございます。
還立とは
かえりだちとは、賀茂神社や岩清水八幡宮などの祭礼の後、奉仕した使いや舞人や楽人たちが、宮中に戻って神楽を演じ、宴を賜り、禄を頂くことの習慣を、還立といいます。
還り遊び。還り饗。還り立ちの饗。
かえりあそび。かえりあるじ。かえりだちのあるじ。とも伝えられているそうでございまして、こちらの神楽が、御神楽のもとの1つと伝えられております。