久米舞
目次
久米舞
久米舞とは
くめまいとは、皇室にゆかりのある宮中の儀式用の国風歌舞の一つでございまして、現存する日本最古の歌舞でございます。
古代に久米氏の氏人が舞った古典舞踊で、雅楽寮で教習され、舞手は4人でございます。
久米氏滅亡後は大伴氏、佐伯氏に継承されたということでございます。
久米氏とは
くめうじとは古代日本において、軍事的役割を有していたと考えられている氏族の一つでございます。
氏人とは
うじびととは、氏の上のもとに氏神を祭り、配下を置いて農業に従事し、戦時には兵士として戦う人でございます。
氏の上とは
うじのかみとは、古代における氏の首長で、大化の改新以降は朝廷によって任命され、宗家として氏人を統率して朝廷に仕え、氏神の祭祀、叙位の推薦、処罰などをつかさどり、一定の政治上の地位を世襲したということでございます。
氏神とは
うじがみとは、古代において、神様として祭られた氏族のご先祖様や関係の深い神様のことでございます。
また、同一の地域に住む人々が共同で祀る神道の神様のことも氏神と呼ぶということでございます。
大伴氏
大伴氏とは
おおともうじとは、日本の氏族の一つで、摂津国住吉郡を本拠地とした天孫降臨の時に先導を行った天忍日命の子孫とされる天神系氏族でございます。
「大伴」は「大きな伴造」という意味で、朝廷に直属する多数の伴部を率いていたことに由来し、佐伯氏とは同族関係とでございます。
また、久米部や靭負部等の軍事的部民を率いていたということから、物部氏と共に朝廷の軍事を管掌していたと考えられています。
摂津国住吉郡
せっつのくには、現在の大阪府北中部の大半と、兵庫県南東部にあたり、すみよしぐんは摂津国にあった行政区画の一つです。
天孫降臨とは
てんそんこうりんとは、日本神話にある、邇邇藝命(ににぎのみこと)が、天照大御神の神勅を受けて、三種の神器をたずさえ、高天原から高千穂へ天降ったこと。
天忍日命とは
あめのおしひのみこと、とは、日本神話に登場する神様で、天孫降臨の際に邇邇藝命に随伴したと伝えられています。
伴造とは
とものみやつこ、とは、ヤマト王権の各部司を分掌した豪族でございます。
伴部とは
ともべ、とは、律令制において、諸官司に配属された番上の官人、いわゆる役人でございます。
佐伯氏とは
中央伴造として佐伯部を率い、宮門警備や武力勢力として朝廷に仕えた氏族でございます。
久米部
くめべとは、主に軍事や警備を担当していた古代日本の軍事的な職業部でございます。
靭負部とは
ゆげいべ、とは、大化改新以前に、親衛軍として朝廷を守護した職業部でございます。