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スーパー高齢者の秘密11

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現代人の腸内細菌の数

かつては身の回りにあふれていた微生物が近代化のプロセスとともに減り、そのおかげで免疫システムに狂いが出たというわけです。

実際、狩猟採集民の多くは、先進国の住民よりも多種多様な腸内細菌を持っています。

たとえばアマゾンのヤマノミ族を調べた調査によれば、彼らの腸内に住みつく細菌の種類は、およそ50種超。

これに対して、一般的な西洋人の腸内には数種類の細菌しか存在していません。

もうひとつ、現代人の腸内細菌が変化した理由は「腸内細菌の食糧難」です。

これだけ食べ物が豊富になったにもかかわらず、私たちの腸内細菌は、まともに食事ができていません。

まず、前提として、腸内細菌はおもに食物繊維を食べて繁殖します。

本来のエネルギー源は炭水化物ですが、ブドウ糖の大半は小腸で吸収されてしまうため、腸内細菌が大量に住む大腸までほとんど届きません。

そこで彼らは食物繊維をエサにしているのです。

食物繊維の摂取量

ですが、現代人は食物繊維の摂取量が減っています。

厚労省は1日の食物繊維の摂取量を20〜27gに定めていますが、現代の日本人の食物繊維の摂取量は13〜17gです。

これに対して、コロラド州立大学が229種の狩猟採集民を調べたところ、彼らは1日で42.5gの食物繊維をとっていました。

腸内細菌の食事の量に2倍以上の差があるのならば、先進国と狩猟採集民の腸内環境に違いが出るのも当然でしょう。

いったん旧友と別れてしまった私たちが、再びかつての仲を取り戻すにはどうすればいいのでしょうか?

道のりは簡単ではありませんが、ここまでの話しを見れば、おのずと対策は浮かび上がってきます。

すなわち、腸内細菌と仲直りした上で、彼らをもてなせばいいのです。


(続く)