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スーパー高齢者の秘密13

目次

症状の改善

よく聞くのが、発酵食品の量を増やしたのに、まったく変化を実感できない人も少なくないことです。

前述のロンドン大学研究にも「発酵食品の作用は人によって差が大きい」との記述があり、効果が出やすい人と出にくい人がいる事実を指摘しています。

この差はどこにあるのでしょうか?

これは長年の不摂生で腸内から善玉菌が駆逐され、代わりに悪玉菌が繁殖しすぎたせいで起きる現象です。

私たちの腸内では、つねに善と悪が戦いを繰り広げ、激しい勢力の奪い合いを展開しています。

善が勝てば、あなたの免疫システムは改善しますが、悪が勝てばリーキーガットと炎症が起こります。

勝敗はおもに戦士の数に左右され、兵力が多ければ多いほど勝率は高くなります。

そのため、いったん悪の勢力が腸内フローラを制圧してしまうと、発酵食品などでこまめに立ち向かっても形勢逆転は望めません。

プロバイオティクス

そこで使うべきが「プロバイオティクス」です。

ビフィズス菌や乳酸菌といった腸内細菌を使ったサプリメントのことで、「ビオフェルミン」や「ラクトーンA」といった商品もプロバイオティクスの一種です。

日本では整腸剤として販売されるケースがほとんどですが、ここ数年で様々な可能性が認められてきました。

たとえば、アレルギー症状の改善です。

フロリダ大学の実験では、花粉症に悩む男女173名がプロバイオティクスを8週間飲み続けたところ、目のかゆみと鼻水の量が減っていました。

アレルギー症状は炎症の一種なので、腸内環境が整ったおかげで自然と鼻水やかゆみがやわらいだようです。

近年はメンタルの改善効果も確認されており、プロバイオティクスを4週間飲んだ被験者は攻撃的な思考が減り、落ち込んでからも早く立ち直れるようになったとの事例が報告されています。

いわゆる「レジリエンス」の能力が向上したわけです。

これらのデータはまだ初期段階ですが、科学界がプロバイオティクスに期待をかけてるのは間違いないようです。